ピル処方

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避妊・OC(低用量ピル)の処方

排卵を抑えて妊娠を防ぐ

低用量ピル(OC)は女性の卵巣から分泌される2種類の女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)が含まれた錠剤です。女性は周期的に 排卵が起こりますが、ピルは1日1錠を21日間飲むことによって、 主に排卵を抑えて妊娠を防ぎます。

ピルは含まれる卵胞ホルモンの量により、高用量、中用量、低容量 という呼び方をします。ホルモン量が少なくなるほど副作用も少なく安全性は高くなります。

ピルをきちんと正しく飲めば、ほぼ100%の避妊効果が期待できます。(例えば1年間に1000人の女性が飲み続けたとして、妊娠するのは1人だけ)ただし、ピルには「性感染症の予防効果はない」ということを決して忘れてはいけません。性感染症の防止にはコンドームを使用することが大切です。

ピルの主な作用

1:卵胞の発育・成熟と排卵を阻止する。
2:子宮内膜に働きかけ、受精卵が着床しにくい状態になる。
3:子宮の入り口(子宮頸管)から出る粘液が濃く硬くなり、精子が進入しにくくなる。

緊急避妊薬処方(モーニングアフターピル)

緊急避妊とは、避妊をしないで性行為をした場合、またはコンドームによる避妊を行った際、破けてしまったなどの避妊失敗に備えて、妊娠を防止するための手段です。最も一般的な方法として、緊急避妊ピルというものがあります。

緊急避妊法は、性行為後、数日以内に行われなければなりません。72時間以内に薬を服用する必要があります。一時的にホルモン剤を内服することで子宮内膜環境は受精卵が着床しにくい環境になります。避妊効果は100%ではありませんが、避妊する選択肢として、正しく服用した場合に限り高率で避妊することが可能です。

もちろん、着床後では、緊急避妊ピルの効果は期待できません。また、中絶薬ではありませんのでご注意下さい。

保険適用可能なLEP(低用量ピル)

月経困難症・月経前症候群(PMS)・子宮内膜症などの治療薬として保険適用が可能な低用量ピルをLEP製剤と呼びます。

保険外診療で使用されるOC(低用量ピル)と保険が適用されるLEPは区別されますが、その特性には違いはありません。同一カテゴリーの薬剤であり、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン (プロゲステロン)の2つの配合剤です。

機能性月経困難症などの症状は、単に器質的な疾患が見つからないだけで、実は子宮内膜症のごく初期の段階という場合もあることです。このような場合にも、低用量ピルやLEP製剤は有効とされていますので、鎮痛剤の効果が不十分な場合には試みていい治療法といえます。

低用量ピルの内服には以下のようなメリットがあります。

月経が軽減される
  • 周期が規則的になる
  • 出血期間が短くなる
  • 出血量が減る
  • 月経前症候群や月経痛が軽くなる
お肌の調子が整う
  • にきびが軽減する
  • 多毛症が改善する
婦人科疾患への影響
  • 婦人科疾患への影響
  • 良性乳房疾患が減少する
  • 子宮外妊娠、卵巣嚢腫などが減少する
がんのリスク軽減
  • がんのリスクが軽減
  • 卵巣がんのリスクが減る/li>
  • 子宮体がんのリスクが減る
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